幽斎

スレンダーマン 奴を見たら、終わりの幽斎のレビュー・感想・評価

1.8
日本で都市伝説と言えばMr関。彼の決め台詞「信じるか信じないかは貴方次第!」は根拠の無い話を50%は本当かも?と誤認させるトリックとして良く出来てる。アーバン・レジェンドは伝承の置換えに過ぎず、9.11政府陰謀説、アポロは月に行ってない説など鉄板ネタは幾つも有る。

キャンディマン、バイバイマンなど都市伝説モノは多く、ブログを見返すと2015年「都市伝説 長身の怪人」10点満点で2点。原題にSlender Manの1文字も無い。実は「スレンダーマン」はパブリックドメインでは無く、都市伝説なのにEric Knudsenと言う著作権者が居る、意味が解らない(笑)。

スレンダーマンを知ったのは2014年に起きた「スレンダーマン刺傷事件」ニューズウィーク電子版に依ると「ウィスコンシン州で12歳の少女2人が、架空のスレンダーマンから影響を受け、友人を森の中に誘き寄せ包丁で19回刺した」と有る。金儲けのネタが人を殺めそうに為る現実、皆さんはどうお考えだろうか?。

ティーン向けホラーでも、怖くないのは致命的。確立されたキャラクター(笑)、暗い森、呪いの動画などアイテムが揃ってるのに緊迫感皆無。演出が一昔前の感じで、調べたら「ラストサマー3」Sylvain White監督で納得。予算が足りないのか画面が暗い。尺が余ったのか幻覚シーン多過ぎ。スレンダーマンはフォトショップで創作されたので、遠目に立つと確かに絵に成るが、近くで見ると不気味さが無い。

主演のJoey Kingは意外と大作にも出演してるが、女子4人組は平均点。唯一良かったのは古典的だが陰鬱な雰囲気、脚本が「エル ELLE」のDavid Birke、流石だ。刺傷事件の加害者の親が難色を示し公開が延期されたが、有名な都市伝説故に全米興行収入4位(1位MEGザ・モンスター)だから映画って分らない。

ホラーに詳しい友人に依れば、本作は2018年ワースト1位。確かに日本で夏休みに公開されるJK向けホラーと大差ない。怖いもの見たさの方は自己責任でお願いします。
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