シャチ状球体

ラ・ポワント・クールトのシャチ状球体のレビュー・感想・評価

ラ・ポワント・クールト(1955年製作の映画)
4.1
愛が老いていく。

お互いを知り尽くしてしまった二人が、男の故郷である漁村で夫婦関係を見つめ直す。都会では夫婦だったのに、ここでは二人の人間。全てを知り尽くしていたはずなのに、初めて知った故郷での彼。
「苦痛以外は全て君と共有した」

この映画には何度も猫が登場するが、画面に映るのは毎回違う猫だ。黒猫は同じ猫のようにも見えるし、違うものにも見える。この世に全く同じ時間はどこにも存在しないのだ。
「私を熱烈に愛してる?」
「いや 熱烈ではない」
シャチ状球体

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