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ラ・ポワント・クールトのmareのレビュー・感想・評価

ラ・ポワント・クールト(1955年製作の映画)
3.5
アニエスヴァルダのデビュー作でヌーヴェルヴァーグの始まりを象徴する作品。小さな村ポワントクールトを舞台に別れ話に差し掛かる倦怠期の夫婦を主軸に、家宅調査をしたり漁を禁止したり貧困な村人たちを追い詰める調査員との対立、一見幸せそうだが子沢山の家庭で病気で先立ってしまう幼子が映し出されたり淡々と生活を切り取る。白黒だからというのもあるが構図がバッチリ決まっていて、横顔と顔の正面を重ね合わせる実験的なカット、能天気な音楽と不穏な旋律の対比だったり、何せヌーヴェルヴァーグという言葉も確立してない時代だからアニエスヴァルダの革新性は凄いと感じる。
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