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ワイルドバンチのmareのレビュー・感想・評価

ワイルドバンチ(1969年製作の映画)
4.0
"死のバレエ"のシーンに象徴されるように、血生臭い銃撃戦のダイナミズムだけでぶっ飛べる暴力のショー。細かいストーリーやあらすじがどうでも良くなるくらいに乱れ撃ちを繰り返し、滅びゆくことを覚悟の上で無謀な戦いに身を投じる。強盗団がたった4人だけで到底数で勝てるわけもないメキシコ政府軍を相手にするというだけで映画的ロマンが最高潮にまで高まる。倒れていく人々をいちいちスローモーションで切り取ったり、半端ない数のカット割をしまくったり、ペキンパーの殺意にも似た猛烈な執念が伝わってくる。綺麗事を一切排除し、何のために戦い続けるのか、全てが無に帰す悲哀も帯びながら、最後の西部劇が始まる。
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