tsuyocinema

37セカンズのtsuyocinemaのレビュー・感想・評価

37セカンズ(2019年製作の映画)
-
脳性麻痺のユマは、過保護な母親のもと車椅子生活を送りながら、人気漫画家のゴーストライターとして空想の世界を描き続けていた。
自身の表現をする場を求めてエロ漫画の世界に飛び込むユマだったが、編集長からの「性体験の経験がないと良い作品は描けない」と言われてしまう。
その言葉を受けたユマは新たな世界に飛び込み、新たな友人ができることで、視野が広がっていくのだが…

誤解を恐れず言うと、この映画は障がい者をテーマにしているのに重くならずに軽い気持ちで楽しく観れるところやエロも含めて結構コメディー作品なのが端的に素晴らしい点だ!
障がい者テーマの日本の作品って湿っぽさと重さを際立たせる撮り方が多いせいで逆に障がい者をかわいそうみたいにしがちだけど、本作はそれがないので良いのだ。
だからNetflixに入ってる人は軽い気持ちで楽しく観てほしい!

主人公のユマちゃんがエロに(外の世界)に触れることで視野や視界が広がり、自己変容/成長、家族という呪縛とその脱却なんかは誰が観ても共感すると思う。
声のか細いユマちゃんが最後には明るく自信を持った声になっているという小さな変化が最高によかった。
 


【良かった点、気になった点】
・ゴーストやってる作者の女の子の金をさくっと抜くときの罪悪感あるあの視点


・エロ雑誌編集者の経験主義の発言って、多分エロの世界で(それ以外の業界でも)言われまくるけど、創作って経験を超えることでないのか?とモヤる

・ユマちゃんの自慰行為のあとの親が戻って、キョドる感じは男子と同じ感じで爆笑

・出会い系で出会ったオタク、自己承認欲求強いやつの感じ

・エロ一式見つかってしまうこと確定のあのシーン…やめてあげてくれ!と…笑
tsuyocinema

tsuyocinema