ニドネ

グリーンブックのニドネのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
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翡翠、スタインウェイ、ウイスキー、フライドチキン、銃、手紙

ジム・クロウ法施行下のアメリカ南部の酷さには随所で驚かされた こんなことが平気で行われてたなんて信じられない
成立には色んな背景があったにせよ、白人労働者階級に優越感を覚えさせる手段としての側面を考えると本当に身勝手だと思う
この不当な抑圧を受けながら立ち上がった黒人の闘争の歴史を思うと頭が下がる

シャーリーを客人として迎えながらも差別的な言動をする上流階級たちの二面性が理解できなかったんだけど、シャーリーが言っていた通り結局のところ教養人ぶりたいだけで、客寄せパンダのような存在としてしか見ていないから本人に対するリスペクトは欠いているんだなと

シャーリーは南部の“しきたり”は変えられなかったかもしれないけど、数ヶ月前まで黒人が使ったコップをゴミ箱に捨てていたトニーとその家族たちの心は変えられたし、自分から輪に飛び込んでいくことで変化をもたらせるということを学べたんだと思う

黒人差別を描いた社会的な面と、ボスと用心棒の関係を越えて1人の人間同士として信頼関係を深めていくロードムービーとしての面、どちらも楽しめて考えさせられる良い映画だった
ニドネ

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