Llll

グリーンブックのLlllのネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

2人でケンタッキーで本場のケンタッキーフライドチキンを食べて、窓から骨捨てるシーンは最高。
ベンチに座って2人で手紙を書くシーンも映えていい。ドクターシャーリーを演じるマハーシャラ•アリは初めて観たけど演技がすごく好きだ。自然で上手だと思う。

どんなに冷たい扱いを受けても「暴力は敗北だ」と言うドク。高貴な精神を持ち、自分が黒人であることに悩みながらも決して精神を汚すことのない紳士。リッチでスマートである彼は黒人でありながら周りの黒人からは浮き、白人からは迫害され、さらにゲイである。そんな彼がトニーと口論になり「黒人でも白人でもなく男でもない私はなんなんだ!」と雨に打たれながら怒鳴るシーンはあまりに切ない。

黒人が差別されてきたら黒人の肩を持つわけではないが純粋に黒人の文化や思想について尊敬をしている。オシャレでクレバーな黒人。
こんなにカッコいい人間なのに何故差別が生まれるんだ?自分は黄色人種だから白人からしたらイエローモンキーって言われてバカにされるだろう。でもみんな肌の色や生まれた国が違うのは当たり前だしそんな事の前に同じ人間じゃないか。

ラストのシーンでクリスマスに1人で屋敷に帰ってきたドクだったが寂しさが勝ち、勇気を出してトニーの家に訪ねてきたところが愛らしい。家族の目が一瞬固まりゾワっとしたが受け入れてくれてよかった。本来交わらないはず2人だからこそドクもトニーから人間らしさを受け取り、トニーもドクから教養を受け取れたんだろう。どんな人種だろうと人と人が向き合っていく事で分かり合える事があるということは変わらない。
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