このレビューはネタバレを含みます
自分以外の家族が全員耳が聞こえないという環境で、生まれてからずっと家族と行動を共にしてきたルビー。
「家族無しで行動したことがないんです」と。
朝3時に起きて父親と兄貴の漁を手伝ってから学校に登校する毎日。学校でも周囲からの目や態度は冷たい。でもそんな状況でも必死に生きている。健気で芯のある女の子だ。
ルビーには歌があった
だが皮肉にもその歌声は家族には届かない。一目惚れした男の子が合唱部に入るからという理由で高校で合唱部に入ったが、そこで出会う先生から歌の才能を認められる。家族は最初は歌なんて、とルビーに漁師になるよう勧めるが次第にルビーの生き方や周りの反応に動かされていく。
ラストにあるルビーが音楽大学のオーディションで家族にもわかるように手話を交えながら歌う姿には涙が出る。聾者を取り扱った作品かつキャストにも聾者をキャスティングしているがネガティブなイメージは全く植え付けられない。家族もみんな個性があっていいキャラをしている。兄貴が特に好きだった。多少気は荒いが妹想いのいい兄貴だ。
愛とはなんなのかこの作品も１つの愛だ。
