このレビューはネタバレを含みます
差別的で粗暴なイタリア系男のトニー・リップが、天才黒人ピアニスト、ドクター・シャリーの2ヶ月のアメリカ南部ツアーの運転手の仕事を引き受ける。
黒人嫌いでシャリーの気取った態度を気にくわなかったトニーだったが、シャリーの演奏に感動したことをきっかけに少しずつ関心を示していく。
トニーの発音やマナーが悪い態度をシャリーが指導したり、トニーがシャリーにフライドチキンを食べさせたりなどのツアー移動中の日常が互いの関係を和ませていく。
トニーの書いた妻宛の手紙の内容の酷さに驚いたシャリーがトニーの変わりに文を考えてあげるシーンは映像的にもシナリオ的にもとても印象的な場面でよかった。(トニーが勝手に文を追加して怒られる所も良い)
黒人であるシャリーが旅をすることは非常に難しく、黒人用のホテルに止まったり、出先で絡まれたりとする中、黒人に対する扱いに怒るトニーの成長とシャリーとの友情にはジーンとくる。。
白人であるトニーは「音楽の才能があり綺麗な部屋に住み裕福な生活を送る」シャリーに嫉妬し、シャリーは「黒人にも白人にも受け入れられず、性の違いに悩む自分と幸せな家庭も持っている」トニーと比べてしまう。それぞれの思いを知り真に打ち解けた2人がツアー後のクリスマスにトニーの家で温かく過ごすラストは素晴らしい、、