Ryota

グリーンブックのRyotaのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.0
「グリーンブック」はどんな状況下でも自分の信念を持って強く生き、相手の信念を受け入れる寛容さを持つ事の大切さを教えてくれる作品だ。
人種差別が色濃く残る60年代のアメリカで、天才的なピアノの才能と教養を併せ持つも、孤独に生きる黒人、”ドク”こと、ドクター・シャーリー。義理堅く、沢山の家族に囲まれて、幸せに暮らすも、その粗暴な振る舞いと教養の無さが悪目立ちするイタリア系のトニー。
この一見、相容れない二人がぶつかり合いながらも、やがてお互い受入れ、困難を乗り越えて行く姿が、ユーモアを交えながらコミカルに描かれる。
-「寂しい時は自分から動かなくっちゃ」-
中盤、こんなセリフがトニーから語られる。
強く生きて行くには我慢することも必要だ。だが、時には弱みを見せられる仲間の存在も必要不可欠なのだと、旅を終えたクライマックスで”彼”の中で起きた気持ちの変化に感情移入せずにはいられなかった。
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