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グリーンブックのMovingMoviesのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.5
ピーター・ファレリー監督の『愛しのローズマリー』は好きな作品の一つ。外見に対する偏見を笑いたおす映画だった。
博士号をもち天才ピアニストでありながら、黒人だからという理由でマハーシャラ・アリは白人には当たり前に認められることをすることができない。腕っぷしとはったりに長けた運転手役のヴィゴ・モーテンセンと一緒に、我々もそれらの差別をひとつひとつ知らされることになる。暴力では何も解決しない、尊厳を保つのだとピアニストはいう。非暴力を掲げたマーティン・ルーサー・キング牧師を思い出させる。
今でも変わらぬ差別(例えば『フルートベール駅で』)も思い起こす。本作はそうして問題を扱った「良い作品」として語られることが多いんだろうな・・・と思う。

仲たがいもする、傷つける言葉も吐く、謝りもする、そうして人が信頼し合い友人になっていく友情の物語として個人的には記憶したいです。
それにしても、ヴィゴ・モーテンセンは肉体改造をしているのだろうか。最近見た『はじまりへの旅』と全然違う見た目とキャラを演じていてすごい・・・