影屋れい

コンジアムの影屋れいのレビュー・感想・評価

コンジアム(2018年製作の映画)
4.5
『コンジアム』。舞台は『世界七大禁断地』の一つとされる《コンジアム精神病院跡》。映画の撮影後、コンジアム精神病院跡地は三ヶ月後に更地になったり、監督の弟さんチョン・ウシクさんが撮影後に敗血症で逝去なされたりと…この映画が呪われた作品なんて呼ばれる所以なのかなと思います。実際更地になった理由は公開後にタダでさえ有名なこの場所が更に人を惹き付けて大騒ぎになったから解体、更地になったのではないかなと勝手に推測してますが…。

それはさておき、おっかない。1人で観る映画ではないですね。誰かと一緒に観たほうが良いですよ。本当に。
出来れば男女で。そんな輩が居たら私が全力で呪ってやるから。

前半パートのパリピ感溢れる映像が不要と言う声も多々聞かれますが寧ろ、このパリピ感、お気楽にはしゃぐシーンこそが重要。これにより後半の恐怖のシーンが際立ちます。この対比があってこその『コンジアム』。

楽観視してからの絶望のどん底に落とされていくのは堪りませんねッッ!

この映画は血が飛ぶわけでも残酷なゴア描写があるわけでもありません。ただひたすらにじっとりねっとりとしたお化け屋敷的な恐怖が終始展開されます。

この恐怖感に一役も二役も買っているのが役者さん達の怯える表情ッッ!この表情が最高に最恐ッッ!!素晴らしいの一言ですね。顔芸ギリギリの絶妙な表情が本当にイイッッ!!!恐怖は表情にこそ現れ、我々もその恐怖を実感、体験共有できるその好例こそが今作品でしょうね。

恐怖には首チョン切りや血がドバーッッ!なんて不要なんですよッッ!!!
そう思わせてくれるホラー映画傑作品の一つ。
影屋れい

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