劇場公開時鑑賞しましたがCSにて再鑑賞再レビュー。
実話ベースのポリティカルドラマで1番厄介で皆が敬遠してしまう理由として、登場人物の“誰が誰だかわからない”“人物同士の相関関係がわからない”というのが挙げられると思う。実話ベースというのもあって、製作者側はそれを知っている前提で作っているし、いちいちその説明に尺を使っている場合ではなくストーリーを進めていきたい。だから観ている側は置いてかれる。
1988年に行われたアメリカ大統領選挙。「強いアメリカ」を復活させたレーガン政権が8年の任期を終え、その政策の継承を掲げる共和党ブッシュ副大統領に対抗しようと、民主党では若さを前面に押し出したゲイリー・ハート上院議員が党内予備選でリードしていた。そんな“JFKの再来”になり得たかもしれない男の転落の3週間。
やはり“役者”が弱い。当時この選挙は前副大統領のブッシュが当選したので、順当だったという記憶しかない。だから予備選で撤退した民主党候補なんて誰も覚えていないし、ましてや周囲を取り巻く人間なんてわかるはずもなく、特に選挙スタッフ、マスコミ記者、敵味方の見分けがなかなかつかなかった。一応、今作にもワシントンポストのベン・ブラッドリー及びボブ・ウッドワードが登場する。この人たちは、多分世界一誰かに演じられている新聞記者たちなんだろうなぁ…。
ストーリーはというと、いわば若き大統領候補者が“文春砲”をモロに喰らい、その対応に大失敗した話し。ただ造りがどうにもカタイ。展開が平板すぎた。なので初見時は、人物相関関係のわからなさもあって本当につまらない作品だなぁと思って観ていた。今回の再鑑賞時に復習して見たら以前よりは理解できて、それなりに楽しく観れた。だから初見時よりはスコア上がってます。
まぁいくら口では立派なこと言っていても下半身は別人格なんだなぁ…というか、これから他人の人生をも巻き込んで背負っていこうとしているんだからもうちょっと自覚を持とうよ、というか…
奥さんと2人きりになった時の静かな修羅場感、ヒリヒリさがなんか良かった(苦笑)