えも

ジョーカーのえものネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

ジョークに限らず、すべての物事は主観である。当たり前だと思っていることも所詮は主観の寄せ集めで、そこから外れる人は山ほどいる。法律だって元を正せば「みんな」が「いやだ」と思うことの寄せ集めにすぎない。社会が持つセーフティネットにも限界があって、環境的にルールを破らざるを得ない人がいることにも共感してしまう。

一方で、ルールというものはある程度よくできたもので、できるだけたくさんの人を救うようにたくさんの人が頭を使って作ったものが多い。そのルールがなければ不幸になる人は沢山いる社会、コミュニティは山ほどあると思う。

考えるべきは、自分がルールに守られなかった時だろう。枠組みから外れそうな時、運命の分かれ道がやってくる。そのルールにしがみつくべきか、ルールを背いた時に得られる利益を取るのか。

大切だと思うのは、人に助けてもらえる人間になれるか、そのために正しい選択・自分を守ることができるか、であると思う。

理想的な解決策ではなく、消去法的な解決策として、結局人は自分で強くなるしかない。一般的な強さではなく、逃げる・諦める・解釈を変える、そんな必死に生きるための強さである。

世の中、どこかに優しい人もいる。気の合う人もきっといる。でもその人と出会うまで、必死に生き残らなければいけない。ルールやモラルを取捨選択して、誰かに助けてもらえる自分を守らなければいけない。


こんなことを呑気な顔して書いている自分はきっと幸せもんなんだろうと思います。
えも

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