(※是非コメント欄に目を通して下さい!)
「私の人生は喜劇だ。」
この映画を一言で言うなれば
狂気。
そしてこの「狂気」という表現で帰着しない、この1人の男の物語。
「何でいっつも俺なんだ?」
劣等感、怒り、恨み、憎しみ、嫉妬、軽蔑、空虚感、絶望感そして生まれる殺意。
そんな誰しもが感じることのあろう負の感情の極大が生んだ怪物。
彼の人間としての人格が木っ端微塵に壊され、徐々にエスカレートする行動。
それでも私達観衆は彼を哀れみ、時には同情しただろう。
だが私達の誰一人として救いの手は差し伸べられない。
というか私達があのスクリーンの中の一人だったとしても彼のことを無視し、蔑ろにし、きっと誰も手は差し伸べない。
しかしスクリーンから目を離し、見て見ぬふりはできない。
何故か?
それはこの怪物を生んだのは「私達」自身なのだから。
今季一番の傑作。