らんどう

ジョーカーのらんどうのネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

この映画はホアキン・フェニックスの演技に尽きるんじゃないかなあ。

正直映画としてはあまり面白くなかったです。

やはり、どうしても「タクシードライバー」と比べてしまう。というか二番煎じとしか捉えられなかった・・・。
そもそもジョーカーじゃなくても成立する話だと思いました。3人撃ち殺す人間がそれこそ「タクシードライバー」のモヒカンのおっさんでも、民衆は祭り上げていたと思いますし。

なんというか、全体的にオリジナリティが無いような印象を受けました。
タクシードライバーもそうですし、妄想彼女のくだりは「シャッターアイランド」、枕で窒息死は「カッコーの巣の上で」、パトカーから街を眺めるシーンは「ダークナイト」等々、こじつけかもしれないですが、いろんな作品のオマージュで出来ている映画だと感じました。

最もオマージュをささげているのはチャップリンでしたね。チャップリンの映画を眺めるジョーカーを後ろから撮ったショットがチャップリンに見えたり、ジョーカーのセリフ「人生は悲劇だと思っていたが実は喜劇だった」はチャップリンの名言「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」からきているのは明らかですね。

あと、悪い点を言えば音楽です。仰々しい音楽が鼻につきました。そこも乗れなかった要因の一つでした。

オチも好きじゃないですね。おそらく妄想オチだと思うんですが、そこもタクシードライバーを意識している気がしました。

前評判が良くて期待して観にいったんですが、期待しすぎたかも。それなりに面白かったんですが、刺さるものは無かったかな。

最後に、
財政難で真っ先に福祉サービスが切られるシーンは怖かったです。
弱者が真っ先に切られる。そんな世の中は来ないでほしい。