hi1oaki

SOUNDS LIKE SHIT the story of Hi-STANDARDのhi1oakiのレビュー・感想・評価

4.3
音楽が好きな人なら誰でも自分が今まで観てきて、そこにいたことを自慢したいライブというものがいくつかあると思う。
自分は熱狂的なハイスタファンというわけではないけれど…
①1996年のGreen Day初来日(with ハイスタ)
②ハイスタ@フジロック1999
③AIR JAM 2011
この3つは正直自慢できるかと思ってる。っていうか事ある毎に自慢してる。自分が観る彼らはいつでもスーパーヒーローだった。
①で当時少しバカにしていた邦楽と洋楽の壁の無さに気付かされ、②はバカでかいサークルモッシュの中でみんなニコニコしながら跳びはねているのが驚きであり幸福で、③は東日本大震災の後沈んでいた空気の中、発表された時は3人が並んだ写真に震え喜び泣いた。
しかしそんな全能感のあるバンドが実は裏側で苦悩し、もがいていたことがかなり赤裸々に、3人の言葉だけで語られるのがこの映画。
ハイスタは前人未踏の薄氷の上を歩いてきたバンドなわけだけど、その前人未踏さをなんなら2018年時点で全員この世にいないという方向で発揮していたという可能性もあったわけで、この3人が今生きて一緒に音を鳴らして人を幸せにしているという奇跡に賞賛と感謝を送りたい。劇中の“生きてりゃいいことある”という言葉に涙腺が決壊。
噂や憶測でいろいろと勘ぐられていたゴタゴタに自分達の言葉でケリをつけ、これからは未来のハイスタを見てくれよっつうメッセージとして自分はこの作品を受け取りました。
2016年に突然リリースされた“Another Starting Line”には当時ピンとこなかったんだけど、今作を観た後だと聴こえ方が全然違う。
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