ワイカ

アド・アストラのワイカのレビュー・感想・評価

アド・アストラ(2019年製作の映画)
3.6
 評価がパッとしないので観るのを避けてたけれど、ロンドンからの帰国便でやってたので観てみたら、意外と楽しめました。

 近未来に、太陽系の彼方で29年前に失踪した父親を探索に出る米国の宇宙飛行士のお話。

 終始静かで無機質な雰囲気。宇宙の映像はリアルで美しかったです。政府の裏の思惑や他の宇宙飛行士の襲撃、月面のカーアクション、凶暴な動物なども出てきて、(どのエピもやや突飛だったけど)退屈はしませんでした。

 ただ後半、発射直前のロケットに無理やり乗り込んだり、命綱もなしで宇宙空間を移動したり、鉄板一枚で土星のリングの中の石を防ぎながら泳いだりってのは、シュール過ぎてさすがに無理を感じました。ロケットや宇宙服の見た目が現代とあまり変わらないなど、リアリティがあっただけに残念でした。

 あと、あのサージってのがいったいなんだったのかも分からず消化不良。そもそもはあれを食い止めるのがブラピの任務だったはずなのに、いつの間にかどっかにいっちゃったのは、脚本的にどうかと思っちゃいました。

 リブ・タイラーの使い方ももったいなかったなぁ。

 もう少し頑張れば、なかなかの名作SFになってた気がする惜しい作品でした。
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