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ダウントン・アビーのkamekichi313のレビュー・感想・評価

ダウントン・アビー(2019年製作の映画)
3.5
名家ダウントン家の御屋敷に国王陛下がやってくることになり、領主も使用人も大騒動が起こるなかで、人間模様も渦巻く。一国の王が所有しているかのような要塞のような巨大邸宅は見もので、中の大量の部屋も上質でシックで煌びやか。フラッパースタイルのイブニングドレスも様々で美しく、使用人たちの衣装もイギリスの格式高いスタイルが垣間見える。王室御用達の使用人たちがやってきて好き勝手使いはじめて、ダウントン家の召使たちは憤慨するが、互いの友愛で隠れた作戦を結構する様は、観ていてすっきりする。地下と同時進行で上の階の一家にも災難が起こるが、持ち前のチームワークで乗り越えていく。控えめな国民性で、ひそかに名乗らず友情を深めたり、愛を育んだり、約束したりするやり方は興味深い。資本主義以前では、家を守るというのは、お金だけではなく、愛情や人々とのつながりや気品や何か大きなものをまとめあげる腕力を必要とされていたのだと思った。
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