裕福な都市の女が貧しい農家を訪れる。そこには妊娠した女学生と彼女の母が住んでいた。女は人知れず少女の子供を養子にしようとするが、やがて予期せぬ事態が起こり、女と少女の関係に深刻な亀裂が入る。（フライヤーより）

今回の特集上映５作品の中ではいちばん良かった（見逃した「ALONE」除く）。
映像の美しさが欧米的なのは、監督が韓国二世のカナダ人だからだろうか。ラストの救いのなさはいかにも韓国的だったけれど。

閉鎖的な村社会の中の貧しい農家の母と娘。裕福だけれど子どもができない女。
お金を持っている方が勝ちのようにも見えるけれど、出産を目前に娘がしたことは、時限爆弾のように仕掛けられた復讐のようにも見えた。養子縁組のその先に幸せがあるとは限らない。


16歳を演じた女優が実は27歳だったというのが驚き。

• #韓国インディペンデント映画特集

富裕層の女が農村の貧しい母子家庭を訪ねるワケ。
女性の不妊と若年妊娠にかかる恥と世間体という外圧、養子の闇、Woman/Girl/Mother三者の苦悩が絡み合い、子宮/代替の場所/ひとつ屋根の下が空っぽになるまでの痛ましい道行き。
きつい。
しかし胸に残る。
タイトルだけで行って、エンドロールの監督アルバート・シンで見覚えが…とIMDb見たら『さよなら、ぼくのモンスター』主演のコナー・ジェサップ監督短編『Boy』編集の方だった(あと昨年のコナー短編のプロデュースも)。

アテネフランセ韓国インディペンデント映画特集

韓国インディペンデント映画特集～リアルと悪夢の中での葛藤～アテネフランセ文化センター

登場人物全員が自分のことしか考えない。ただただ自分のことだけ。表面上、仲のよい親子でも心のコミュニケーションがとれていない。
淡々とした寂しい田舎の風景が心証を表してるかのよう。
根っこの部分はよくある上手くいかない家族の話なのかもしれない。
救いようのない後味悪い韓国映画はとてもわたし好みではある。

いつも思うのだが韓国のインディペンデント映画には有名俳優がよく出ている。