kyokoさんの映画レビュー・感想・評価

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ステップ(2020年製作の映画)

3.5

しまった、試写なのにすっかりレビューを忘れてた。Filmarksさん、ごめんなさい。

保育園、小学低・中・高学年と、節目節目で描かれる父としての試練は、リアルにひとり親をしている人が見たら、ふっ、と
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戦火を越えて(1965年製作の映画)

4.3

梨の木を愛するルカじいさんに対して、こちらは土が春の到来を告げている声が聞こえるほど葡萄畑を愛でるゲオルギーじいさん。

このゲオルギーを中心に、旅路で出会った人たち、ともに闘ってきた仲間たち、そして
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CURED キュアード(2017年製作の映画)

3.7

ゾンビが治るって一見斬新な設定だけど人を凶暴化させるメイズウィルスって言われたら治療法の発見はあり得ることだし病気なんだから回復後も記憶が消えないのは当たり前。

過去の殺人の記憶に苦しむ彼らを社会は
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ナイチンゲール(2019年製作の映画)

3.9

シングルマザーの孤独を胸くそホラー作品として見事に昇華させた「ババドック」
その監督の第二作目は、19世紀はじめのオーストラリアを舞台に、イギリス軍による女性虐待とアボリジニ迫害の二段重ねで、蹂躙され
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少年スサ(2010年製作の映画)

3.8

母親が勤める密造酒工場の売り子として働くスサ(床屋のオンザ眉毛カットにも耐える美少年ぶり)。
学校にも行かず、重い瓶を持って街までの長い長い道のりをひたすら歩く。
街に出ればチンピラ二人組からみかじめ
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田園詩(1976年製作の映画)

3.8

何度反芻しても名前が覚えられないイオセリアーニ初鑑賞。

練習合宿をしに農家へとやってきたトリビシの四重奏団。農村の日常に彼らの非日常がつかの間クロスする。演奏練習が始まったとたん、ワラワラと湧き出し
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インディペンデントリビング(2019年製作の映画)

5.0

「37セカンズ」を観た方も観てない方も、とにかくたくさんの人に観てほしい。

エドウィン・マーカムの詩と、小さなライブハウスのシーンから始まる。ライブを終えたバンドのボーカルがマンションの前で車椅子の
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

3.3

ところどころ、ひと昔前の映画観てるみたいな既視感。先生から渡されたルパートの作文読んで走る母さんとか(ていうか、選曲がね)神様の使いですかってなダイナーの老人とか。

逆にセリフは難解な言葉を使ってい
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メッセンジャー・ボーイ(1986年製作の映画)

3.9

親の離婚、大学受験失敗、やりたいことも夢もない、なんとなく潜り込んだ出版社でメッセンジャーボーイ(でもほとんどメッセンジャーしてない)やって、カーチャと出会って、童貞ならではの失敗の果てに、このままじ>>続きを読む

ルカじいさんと苗木(1973年製作の映画)

4.5

枯れてしまった梨の木の苗木を求めて街に出たルカじいさんと孫。
てっきり昔の話かと思いきや近代化した街並で、出で立ちが完全に浦島太郎チック。でも行き交う車を堂々とせき止めて老婦人をエスコートするじいさん
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種をまく人(2016年製作の映画)

3.8

一家に起きたある悲劇を背景にして、喪失・贖罪・再生を描いた作品。
震災がもたらした影や障害者に対する差別、さりげなく難民問題まで入っていたりする。
この手の日本映画は盛り込み過ぎて失敗するパターンが多
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福島は語る 完全版(2018年製作の映画)

-

悲しみと無念の思いが中心だった劇場版に「怒り」を増加させた5時間20分。
劇場版の14人からおそらく証言者の数は倍ほどになっている。かなり核心に迫っているものもあれば、ちょっと違和感を感じたものも。
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他人の家(2016年製作の映画)

3.5

アブハジア紛争に巻き込まれて家を失い、前の住人の痕跡が生々しく残る家に越してきた一家。
人々が入れ替わり立ち替わりその家に住むのを見続けてきた姉妹とその娘。
娘は誰かと交流を持つことに飢えていたかのよ
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ソン・ランの響き(2018年製作の映画)

4.1

高利貸しのもとで借金の取立てを担うユンと、ベトナムの伝統歌劇“カイルオン”の花形役者リン・フン。はじめは反目していたふたりが“カイルオン”によって結び付けられ思いを交錯させる、たった数日間のボーイミー>>続きを読む

ナンシー(2018年製作の映画)

3.7

未体験ゾーンラスト。

虚言癖+摂食障害という「愛情に飢えてます」が分かりやすいメンヘラさんと、30年前に行方不明になった娘を探し続ける夫婦の、哀しい家族ごっこ。
ミステリーとかスリラーと思わせて、極
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山の焚火(1985年製作の映画)

4.0

マウンテン・トリロジーってなんやねんって思ったけど、たしかに見晴らす限り山・山・山、圧倒的山映画だった。

文明とは無縁の生活をしながら、街を「下」と呼ぶ不遜さといい、景色の広さに対して、この家族が持
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ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像(2018年製作の映画)

3.8

美術商というのはつくづく不思議な商売だと思う。
一攫千金欲と目利きと呼ばれたい名誉欲が拮抗している感じ。
そのバランスを崩したらとたんに破綻する危うさを持っている。

オークションハウスで目にした一枚
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娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

-

爆撃が老若男女昼夜問わず容赦なく襲いかかり、おびただしく血を流した人がそこら中に倒れている。
兄は小さな弟を、母は子を抱きしめる。
立ち会う者はせめて安らかにと願うほかになすすべはない。

人々の命と
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.5

貧困に苦しむ移民層に対する警察権力の暴挙かと思ったら、構造は恐ろしく複雑だった。

アフリカ系(っていってもひとつじゃない)移民、ムスリム同胞団、ロマのサーカス団……複数の民族がお互いに監視し合う「無
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架空OL日記(2020年製作の映画)

4.3

新卒から2年半、金融系でまさにこういう制服きてOLやってたことがある。
更衣室で上司の悪口に花を咲かす……はあまりやったことないかも。
だって誰が聞いてるか分からないものw
でもトイレで歯ブラシ咥えな
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野性の呼び声(2020年製作の映画)

3.0

ジャック・ロンドンの名作。
子どもの頃に読んだ岩波版、大人になってから読んだ新潮版、まだどちらも手元に残してある。

判事の飼い犬として幸せに暮らしていたバックを突如襲った悲劇。人間からの理不尽な暴力
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黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

3.8

アラバマ物語は全くの絵空事だったのか…貧困と人種差別でまともな法的救済がなされない30年前のアラバマ州。冤罪で死刑宣告を受けた死刑囚のために闘う弁護士を、クリードのときと変わらぬいい体とくるりんまつ毛>>続きを読む

フィードバック(2019年製作の映画)

3.2

歯に衣着せぬトークで敵も多そうなラジオパーソナリティ、ジャービス・ドラン。
ある日彼のラジオ番組「残酷な現実」が不気味なマスク男二人組によって乗っ取られた。

2011年11月ベルファストで起こったこ
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寄生体XXX/スキンウォーカー(2018年製作の映画)

3.0

泣けるホラーという触れ込みだけど、うーんどうだろう、ずいぶんと哲学的だなとは思うけど。

いわゆる他人の体を乗っ取る系。でもエイリアンとかT-1000とかじゃなくて、自分が生き延びるためのやむを得ない
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ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.7

昨年末から馬ドキュメンタリーが続いたけど、実際にサウスダコタ州バッドランズで馬とともに暮らす人々の背景や関係性をそのままに描いた、これもほぼドキュメンタリーみたいなものだった。

馬と人間の、濃密であ
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ザ・ビースト(2020年製作の映画)

2.9

猛獣ハンター×凶悪テロリスト×アニマル軍団

希少なホワイトジャガーを捕まえてその他もろもろ売るためプエルトリコ行きの船に乗った凄腕ハンターのニコラスケイジ。

なぜか凶悪テロリストも一緒に乗せられて
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うたのはじまり(2020年製作の映画)

-

幼少期から歌を嫌い言葉を使うよりも写真で発露しプロレスでも対話できることは知っている聾唖の男がふいに口ずさんだ子守歌。赤子はやがてスヤスヤと眠りにつく。
"音楽“ってなんだろう、うたはどこからやってく
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.6

胸くそなはずのゴア描写も太陽光のもとに晒されるとあまり心が波打たない。
〇〇入りのジュースとか〇〇入りのパイとかマジでオエッっていうのはあったけど、心理的にはなかなか追いつめられなくて、なんかついつい
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白い汽船(1976年製作の映画)

4.2

ソ連時代のキルギス映画。

爺さんと孫という組合せがすでに最強コンテンツだというのに、とにかくこの孫がめちゃくちゃかわいい。抜けた前歯に学生帽とランニングシャツというまるでカツオのようないでたちで彼は
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眠る村(2019年製作の映画)

-

昭和36年、三重と奈良にまたがる葛尾で起こった「名張毒ぶどう酒事件」
妻と愛人との三角関係を清算するためという動機があったとして逮捕された奥西勝は、犯行を認める供述から一転無罪を主張。一審では証拠不十
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ヴィクトリア女王 最期の秘密(2017年製作の映画)

2.8

一応実話ベースってことで、写真も存在しているけれど、ソースが個人の日記だけってのはちょっと眉唾感あり。
まあそれはともかくとして。
この作品の感動ポイントってどこですか?

女王の老害っぷりもひどいけ
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巡礼の約束(2018年製作の映画)

4.1

突然聖地ラサへ巡礼の旅に出ると言い出した妻。
五体投地(両手・両膝・額を地面に投げ伏して祈る、仏教でもっとも丁寧な礼拝の方法)でラサへ行くには半年以上はかかるというのに。
やがて夫は、妻の体に起きてい
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殺しが静かにやって来る(1968年製作の映画)

3.8

コルブッチ2本目

まずはなんと言ってもモリコーネ。
どこか哀愁漂うテーマ曲が素晴らしい。
雪山の俯瞰と合わさったOP、続けて二回観ちゃった。

「男と女」のジャン=ルイ・トランティニャンがマカロニウ
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おろかもの(2019年製作の映画)

3.5

第13回田辺・弁慶映画祭グランプリ受賞、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019国内コンペティション長編部門正式出品。

おろかものは誰かと聞かれたら、もちろん兄がいちばんクズだし、浮気相手も愚か。9
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メディア(1988年製作の映画)

4.1

カール・テオドア・ドライヤーが戯曲化したギリシャ神話を、トリアーがテレビムービー用に作った作品……ということを、親切な前置きではじめて知ったw

そもそも神話自体が強力な悲劇なので、トリアーの頭がおか
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ホワイト、ホワイト・デイ(2019年製作の映画)

3.8

「ウィンター・ブラザーズ」に比べて格段に見やすいのは、ひとえに孫娘の存在のおかげ。住居侵入した馬(この子たちも癒やしの存在)にきゃーきゃー喜び、生きた鮭をテーブルに打ち付けて撲殺する。この孫ちゃんの物>>続きを読む

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