akayuki

アマンダと僕のakayukiのレビュー・感想・評価

アマンダと僕(2018年製作の映画)
3.6
大事な人が突然いなくなるかもしれないとわかっていても、いざその時がくると誰だって平常心は保っていられない。
突然の死を受け止めきれない弟と娘の様子がドキュメンタリーのようなリアリティさで描かれていた。
押し込めていた感情が急激に爆発する瞬間が何度も押し寄せてくる二人が痛ましい。

亡くなった原因を描いたシーンが壮絶。
まさに予期しなかった出来事で、ダヴィッドと同様にスクリーン前で立ち尽くすような感覚に陥った。
ダヴィッドが一切怒りを露にしないのが気になったのだが、今のフランスにとってこういったことが日常になりつつあるのなら何と恐ろしいことか……。

ダヴィッドとアマンダの日々が断片的で、心情の変化が読み取りづらいのが難点。
だが、ラストに持ってくる展開は意外さもあって素晴らしい名シーンに。
誰かが頑張っている姿は他の誰かにとって大きな励ましになる。
アマンダに希望が芽生えた瞬間は、私にも大きな励ましとなり希望を繋げてくれた。
akayuki

akayuki