第三次中東戦争直前の1967年を舞台とした人気テレビドラマの展開を巡ってイスラエルとパレスチナに板挟みのドラマ脚本家を主人公にしたコメディ。
はたしてそれは笑い話に出来るのか?という疑念を抱きつつの観賞。
結論、そもそもコメディとしての外連味が薄くて展開も地味という側面もあるけど、やっぱり今もまだ解決されていない問題としての気まずさが残る。
それはポスターの煽り文句である“笑撃”の結末にも現れていて、問題は今も解決されずに続いている、ということが一番の訴求内容だと感じた。
主人公の叔父を含むドラマの制作スタッフには幅広い年齢層がおり、ドラマの展開に対する熱量(願望)も人それぞれ。
一方で、67年と同じことが今も続いているという認識は世代を越えて共通する点だった。
高くそびえる分離壁は“占領”という事実を、日々、難民に植え付ける。
一言では片付けられないけど、イスラエルがやってることは民族浄化となんら変わりはないよ。