たかちゃん

響け!情熱のムリダンガムのたかちゃんのレビュー・感想・評価

響け!情熱のムリダンガム(2018年製作の映画)
3.9
インド音楽の演奏で使われる打楽器ムリダンガム。主人公ピーターの父親はムリダンガム作りの職人。父の作ったムリダンガムを名演奏者アイヤルに届けるが、その演奏を間近に見て、自分もムリダンガム奏者になろうと決意、弟子入りを希望するが、遠回しなカースト差別を理由に門前払い。しかしその熱心さをアイヤルに買われ、弟子入りを許される。だが、兄弟子の妬みによる罠に嵌り破門に。何とか師匠の許しを得ようとするピーター。そこに恋人が助言。「なぜ師匠に拘るの。師匠はどこにでもいる。大自然は音楽、リズムに溢れている」。そしてテレビの「音楽の帝王」で裏切り者の兄弟子と対決。師匠超えの成果を見せるのだ。本作は階級、伝統音楽、テレビの通俗化などのメッセージもあるが、師匠という呪縛からの解放、すなわち「人、自然みな師」こそが物語の核なのだ。そして師匠の神技的演奏を誤魔化すことなく見せてくれるのだ。
配給は、荒川区の南インド料理店なんどり。オーナーが本作に惚れこみ、配給権を得た。
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