春花とおく

靴ひもの春花とおくのレビュー・感想・評価

靴ひも(2018年製作の映画)
4.2
暖かい物語。世界は冷たいからこそ、身に染みる。

物語自体はとてもシンプル。精神疾患(?)を持つ息子ガディとその父ルーベンがお互いどう病と付き合うか。そして成長していくか…

ガディは障がい者として、そしてルーベンは父として、あるいは両者「人間」として成長してゆくその様は観ていてとても嬉しい気持ちになる。それが苦しいものでも、それだけ。

特にガディは人の良さが滲み出るようで、応援したくなる。そして最後の頃には尊敬していて、寧ろ応援させられている。

結末は少し悲しい。しかしその世界の残酷さが物語のメッセージ性をより引き立て、映画を締めてくれている。
春花とおく

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