このレビューはネタバレを含みます
【soutaの映画つぶやき No.1117】
"夜の来訪者"
1912年、バーリング家 長女の婚約を祝う食事会が行なわれている最中、グールと名乗る警部が屋敷に現れる。グールは一人の女性が自殺した事を告げるが、その場にいるバーリング家全員がその女性の死に関わっていることが暴かれていく。
1954年同名作品のリメイク版。
上級階級の一家の罪は一人の警部によって全て暴かれる。"あれ?もしかしてここにいる全員が関わってる??"と徐々にみんなが察していくの面白過ぎるし笑っちゃう。責任転嫁と人間の醜さ全開で、グールの意地悪な追及(ちょっと古畑任三郎に近いかも)など会話劇が面白く最後までのめり込んで見てしまう。
鑑賞中、こんなに右肩上がりで面白くなっていく映画は久々でずっと興奮してた。"グールは警部じゃない"や"エヴァは死んでない"とかは予想できるにしても、"もしかしたら彼らが関わっている女性は同一人物じゃない?・"それぞれ違う女性の写真を見ていた?"ってなった時が一番興奮のピークだったかも。ずっとラストが想像できず、一体どうなるの?!グール警部は一体何者??何者…なに…いや結局誰やねーーーーーん!!!!で映画が終わってしまったのに本当びっくり!笑 ここに至るまでずっと面白かった分、オチだけすごく惜しい、いや嫌いではないのだけど。
考察を見るにグール警部は悪魔で、エヴァが自殺する直前に 罪人に赦しのチャンスを与えるも改心しなかった、そしてエヴァが自殺し本当に警察が来る という話。時代背景や階級制度、宗教観が分かるとより理解が深まる。オチが期待したものじゃないにしてもエヴァが本当に死んでしまったのは悲しかったな。でもそれ以外の物語運びはものすごい面白かったので人にお勧めしたい作品ではある。