サメガミ

運び屋のサメガミのネタバレレビュー・内容・結末

運び屋(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

やっぱり家族を大事にしたい映画🎬

最近の世の中のトレンドとして、
「やりたいことをやったほうが後悔しない」
「遊びが仕事になる」というような風潮を風刺したような映画だった。
何事も突き抜けると失うことはものがあり、家族も仕事もバランスよく尽くすべきなんだなと思った。


家族よりも花を育てる仕事を優先して老後まで生きてきた主人公。
しかし経営難に陥って花園を差し押さえられてしまう。
すがる思いで疎かにしていた家族のもとへ向かうが、受け入れられるはずもなく、立ち去られてしまう。
そんな時、モノを指定の場所へ運ぶだけで大金を稼げる仕事を紹介され、お金に困っていた主人公は迷わずやってみる。
本当に大金が入り、次々に仕事をこなしていくようになる。
入ってきたお金で、孫の結婚式の費用や街のクラブの再生費用など人のために使い、徐々に家族との距離が縮まり始める。
一方、モノを運ばせてる側の麻薬組織は主人公への信頼感と老人であるということを気に入り、デカい仕事を任せようという話が持ち上がる。
主人公はその仕事を受けるが、その途中に孫から連絡が入り、主人公の妻が危篤状態であることを告げられる。
一時は仕事を優先すると告げるが、仕事を放り投げ、家族と妻ののもとへ向かった。
あれだけ主人公を非難していた妻だったが、この時ばかりは嬉しさのあまり、ずっと溜め込んでいた主人公への愛をさらけ出す。
献身的なサポートも虚しく妻は亡くなってしまうが、主人公と家族の絆は復活した。
一方で麻薬運びの仕事を放り投げたことで組織にボコボコにされるが、最後まで務めを果たせと命じられる。
しかし主人公の乗るバンは麻薬取締官によって包囲され、主人公は逮捕されてしまう。
そして最後刑務所の中で花を育てる主人公の笑顔と充実感に満ちた表情で終わりを迎える。