鮃サブロウ太

映画ドラえもん のび太の月面探査記の鮃サブロウ太のレビュー・感想・評価

3.5
本作に限ったことではないが、水田版のドラえもん映画を幾つか観て、家族や友だちの描き方が旧シリーズに比べるとずいぶん濃くなったなぁと思う。
以前も家族の絆や友情を描いてはいたし、特に後者はドラえもんの心臓部ともいえる重要なテーマだったが、それが目に見える(見えすぎる)形で強調されるようになっている。
時代は変わり、絆や友情は察して感じ取るものではなく、はっきり口に出して伝え合うものになったようだ。
前置きが長くなってしまったが、本作を観るのは実は2度目である。白状すると1度目は異説バッジの仕組みが理解できず途中で観るのをやめてしまった。再度観て、ようやく話に入っていくことができた。
前作宝島は序盤からハイテンションな展開で閉口したが、こちらはドンチャン騒ぎのラストバトル以外は概ね抑制的で好感が持てる。
そして、最後に異説バッジの世界観にグッと深みが出る。