蜜蜂と遠雷のFranKaのネタバレレビュー・内容・結末

(1) 天才たちに《覚醒》を起こす音を奏でる、風間塵の存在が印象的だった。天才には、それを目覚めさせる他の天才の存在が時に必要、という意味でも、天才は “gifted” であり、その人ひとりだけに背負わされるものではないのかもしれない。

(2) 天才が個人として自我を持ってしまうと、やめ時を失ったり、世界と繋がれなくなったりするのかもしれない、とも思う。自我が消失し、世界と直接的に結ばれるとき、inspiration が世界の側からやってくる。そして、天才たちの《技》をして、私たちの前に世界の息吹が音として、現れてくる。そんなとき、世界が祝福するのかもしれない。