敗色濃厚なドイツでは、兵士の 軍規違反が続発していた。命か らがら部隊を脱走したヘロルト は、偶然拾った軍服を身にまと って大尉に成りすまし、道中出 会った兵士達を言葉巧みに騙し て服従させていく。権力の味を 知ったヘロルトは、傲慢な振る 舞いをエカレートさせ、ついに は凶行に手を染めてゆき…
ナチス側の脱走兵の青年が偶然 に大尉の軍服を手に入れて、将 校になりすまし、凄惨な事件を おこして行く実話に基ずく話…
「総統閣下直々の命令」と言う 皆が慄く言葉を巧みに使いなが ら、悪魔の美酒に酔いしれてい くへロルトだったが…
へロルト自身も脱走兵なのに、 同じ脱走兵に裁判を省略し、 虐殺してゆく描写は、見るに堪 えない残酷さ…敗戦ムードが漂 っていると、こんな異常な行為 が普通に行われていたのかも… 規律もへったくれも無い…
何を考えているのか分からない 奴が、虐殺行為をする…それが 単なる臆病者の脱走兵だった事 からも分かる様に、普通の人間 も何かの集団や組織の中で権力 を有すると、容易に善人が悪魔 に変わる可能性があるかも…
ラストの無数の…何とも言えな い嫌な余韻が残る映画…
