春花とおく

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密の春花とおくのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

大満足。とても見応えがあった。ミステリ映画というのは、それこそ「面探偵コナン」くらい程しか観た記憶があまりないのだが、しかし「コナン」とはまた違った、ミステリー小説を一作読み込んだような読了感ならぬ視聴感を抱いた。

なるほど、大作家が最期に自分の死までを演出した──マルタを庇うために、そして願わくば崩壊しかけた家族を救うために。
自らの命をもって書き上げた最期のミステリ。それがこの事件なのだ。

そう中盤で考察した。それは、間違えてないと思うのだけど、しかしまだまだ甘かった。情報の出し方が丁度よく、素人でも気持ちよく推測出来る。その上でもう一段隠しているから、さらに感心させられる。まくし立てられる最後の「推理」には唸らされずにいられない。

しかし、これが「最期のミステリ」だからこそ、この結末がハーランの思い描いた通りなのかが気になるところ。彼女自身の努力もあり、マルタは救われた。しかしハーランの家族は…一応、マルタから遺産を取り返すという点では一致団結してたが…
春花とおく

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