よーすけカサブランカス

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密のよーすけカサブランカスのレビュー・感想・評価

3.9
ライアン・ジョンソンといえばLOOPERのときからなかなか凝ったストーリーテラーぶりを発揮してたのだが、たたでさえハードルの上がるミステリーという舞台でもそれは発揮されていた。古典的な装置に移民と差別問題を落とし込んだのは見事だった。ミステリー作家が恐らく自身のこれまで築き上げてきたミステリーの実績の証としてのナイフのモニュメントは結果的に家族から向けられる殺意そして欲を示すのではなく既得権益を守るための醜い差別を示し、その真のナイフの切っ先を知り、彼女を守るために彼は刃を自らへ……