このレビューはネタバレを含みます
アントワープ発としてドリス・ヴァン・ノッテンなどと共に90年代を牽引してきた、メゾン・マルタン・マルジェラ。
デザイナーのマルタン・マルジェラ、共同創設者のジェニー・メレンズの2人で創り上げたブランド。
"We"の人々、チーム・マルジェラの仕事着は真っ白な白衣で統一し、職人感ハンパない。
白か黒、好きか嫌い、曖昧さのないエッジの効いた感覚はそのままデザインに反映されているよう。
一部人々からは熱狂的に支持されるものの商業的ではない。方向性でマルタンとジェニーにも溝が生じ、2002年にディーゼルに売却、同時にジェニーも辞めてしまう。そして6年後にはマルタン自身も去ってしまう。
会社を去る日のことを語るジェニーが、とても苦しそうで切なくなった。
ジェニーはインタビューで音声のみの出演。
表に出ないことで有名な、写真すら撮らせないミステリアスな存在のマルタン。今回の映画にも一切登場せず、黙したままに...。
2022-73