Jude

ウエスト・サイド・ストーリーのJudeのレビュー・感想・評価

4.1
ウエスト・サイド物語を見たのははるか昔
のこどもの頃だったので、なんにも覚えてなかったのですが、
本作、よかったです。
 

ちょっと拍子抜け(思い込み)なくらい
全く現代風にもアレンジもされてなくて
素の作品の良さを、ただただ今現在の人々が触れる新しい機会としての素晴らしい作品でした。
後半一気にぐぐーっと盛り上がって迎えるラストもよかったです。

画面もやや暗めの昔風、わかりやすいCGシーンやきらびやかな演出もなく
色、アングル、光と影でのシンプルな勝負
ミュージカル映画の難しい歌パートの塩梅や、台詞シーンのバランスもよく
ほんと全部プロの仕事だとひしひしと感じました。

はじまって早々に私がびっくりしたのが
音楽でもダンスでもなく、
なんと、衣装と色!
群衆のダンスが多いのに、まったく視界がごちゃごちゃしない!!うるさくない!
なんてまとめられた色彩なのか!
ちょっと暗めに、茶色ぽい色調と合う、各々のチームカラーに準じた衣装
一人一人の衣装の色柄が喧嘩することなくまとめられてて、その中でメインのキャラクターだけ上手く違う色で目がいく様にしてある
ダンスのシーンも青と赤をテーマにこんな衣装の選び合わせ方するのかと舌をまきました。柄も裏地もほんと素敵
なんちゅうプロのお仕事!!ほんと色の勉強になります。

気になったところは
とにかく長い(しかも歌)ので、映画館で没入できる状態でなければダレる可能性大と思いました。もしある程度の期待値を持ってる方は是非スクリーンで。大画面と音、よかったですよ。
それと、マリア役の子はちょっとちっさくてキュート過ぎでもう少し大人目の方がバランスが取れたのかな。(途中からアンミカさんに似てると思ってから、必死でその気づきをかき消し続けてました苦笑。私だけでしょうか…?)
でも、南米系の女性は英語よりスペイン語話してる方が美しいなぁと劇中しみじみ思いました。

そうそう、マリアが途中からプエルトリコ側でただ1人(?)、青い服着てるのも象徴的でした。
ほんと細々と色の仕事が素晴らしい。

エンドロールも、映像の切り口が美しくて美しくて満足。
スピルバーグの元作へのリスペクトが感じられるよい作品でした^ ^
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