サミー

ウエスト・サイド・ストーリーのサミーのレビュー・感想・評価

2.7
「感想」
本作を社会風刺として見立てるならば、
例えば題材として「戦争」を挙げてみます。
始まってしまったらもうある程度のものが見えるまでは国家でも止まらないし個人の力では止めることができない。
言い得て妙理なのかどうかわからないけど、本作はあたらずとも遠からずといったところ。
「人種「や「差別」との見方もできるかもしれない。ま、それはその人それぞれに任せましょう。
その価値はある出来と内容です。


一つ苦言を呈するならば。
愛称チーノという人物について。
彼の役の行動やその設定については、現在ではちょっと考えものだなと思いました。
ヒロインを想うが報われない面を持っているキャラクター。
ロミオの役割を果たすキャラクターを殺したなら、それはもはや永遠に愛が報われないことになるものですからそれをよく推敲した上で設定や行動を作るべきだったと思います。
恋愛における恋は人生の長い時間の中ではやがて冷めるか停滞する可能性が極めて高い。
だったらそれを待てば・待たせれば良かった。成就する可能性があった。それが現実的でしょ。そもそも亡くなってしまうが兄やそのパートナーの後押しもあったわけだし。
サミー

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