安堵霊タラコフスキー

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

4.6
公開される前からわかっていたことながら、案の定アメリカの賞レースはこの作品を中心に進みそうと思える出来の映画だった。

とても実話ベースとは思えないエグい内容はさながらスコセッシがゴッドファーザーを撮ったかのような代物となっていて見応え抜群で、特に今までに無かったくらい情けない三枚目っぷりを晒したディカプリオがこれまで以上に魅力的。

富を得たネイティブアメリカンが味わう悲劇というのもアメリカならではの闇となっていて、作られた社会的意義も大きい。

アイリッシュマン同様過去の名作と比べると少しインパクトに欠けるところもあったが、老年のスコセッシにしか撮れない渋い暴力性には時間を忘れるくらい惹き込まれた。