井の中の蛙

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンの井の中の蛙のネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

先月映画.comの試写会で観ました。Twitterでは感想呟いてます。
もう一度IMAXで観たいと思って感想を見送ってたんですが、時間がとれるか分からなかったので……(ゴニョゴニョ)

気の抜けない展開と緻密に描写された時代背景、オセージ族と白人の間で交錯する思惑、それに翻弄されるモリーとアーネストの愛情……3時間半でも足りないんじゃ無いかというくらい濃密な映画体験でした。
それでも3時間半も劇場で映画を観たことが無かったので、飲み物我慢してたのに最後の方かなりトイレに行きたかった……。
音楽の重厚感が特に好きで、音響が確かな映画館で観れて良かった〜〜と思いました。

ディカプリオとデニーロの演技は勿論素晴らしいものでしたが、個人的にリリー・グラッドストーンの演技が最も怪演というべきなんじゃないか……と感じました。
強かで愛情深い女性であるモリーは彼女じゃなければ全く違うものになっていたと思います。
ディカプリオとデニーロ、2人とも自分は自分が正しいと信じていることをしているのにどんどんどつぼに嵌っていき、取り返しのつかないところまで来ても最後まで気づかない、本当にどうしようもない男という感じで、これに関してもベテランの2人にしか出来ない唯一無二の演技だと感じました。




(これ以降は批評というよりただの批判めいているので注意)

実は途中まで今年1番の作品だ……!!と最後まで期待を込めていたのですが、最後の演出が個人的にどうしても気に入らなかった。
実話といえど、映画の外側の人物(しかもスコセッシ監督)がこのお話はこうして締め括られました!と終わらせてしまうのは、この歴史をただの物語として終了させている様に感じてしまってコレジャナイ感が凄い。
というより作り手側が「この話、良かったじゃろ!」とひょっこり出てくるお話があまり好きでは無い。
この演出が好きな人もいるけど、私はうーん……となってしまった。
井の中の蛙

井の中の蛙