順慶

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンの順慶のレビュー・感想・評価

4.6
ようやく鑑賞。上映時間が長いことを覚悟しておれば、苦にはならない。「アイリッシュマン」も長かったし。

1920年代。オクラホマ州。
原住民のオセージ族が住む土地で石油が出たことから始まる。
そして、オセージ族がどんどん死んでいく。その死は調査されない。

ヘイルはアーネストにキングと呼ばせる。この関係で、否応なく従うしかない強い上下関係がうまれる。パワハラの関係だ。

アーネストはオセージ族のモリーと結婚。
子どもがふたりできる。なかなか優しい夫のアーネストだったけれど、キングに言われるまま殺人に関わっていく。

で、3人目の子どもが生まれる。
そのとき、キングから「こんなときに子ども作ってる場合かよ」って。ちょっと笑った。アーネストも「夫婦なんだし子どもができることも」と口ごもる。
この口ごもり方が、ずっと続く。最後の夫婦の会話までアーネストだった。ここの会話がクライマックスだったか。

夜に近くの家が爆破されて、ふっとんだときはびっくりした。派手にやりおる。
その現場にきたキングが、ちぎれた腕を踏んでしまっているという趣味の悪さ。こういうところがすごくいい。

モリーもあまり長くないというキング。アーネストに、モリーのインシュリンの注射に毒を混ぜさせていた。
さすがにアーネストも気づいていたけど、反発できない関係。毒を水に入れて自分も飲むシーンがあった。

ラジオドラマで語るその後の手際の良さ。最後に監督自ら語る。
原作も読んでいようかと思った。
順慶

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