真魚八重子

川沿いのホテルの真魚八重子のレビュー・感想・評価

川沿いのホテル(2018年製作の映画)
4.0
父と息子たちの物語。ホン・サンスの子どもは娘なので、自分を息子と父親の両方に重ね合わせているのかなと思う。
自分が老境になったときの死生観だろうか。いつも待ち合わせをしている息子たちとはすれ違って、なかなか落ち合うことができない。向き合う照れもあり、子どもが不意にしか会わない淡い存在感でしかないせいなのかも。
そんな死のときに、美女と会話を交わせたら満足だろうな、という甘えも感じる。年齢のせいかなんとなくまだ、血肉になっていない物語の印象。

詩の朗読をするシーンの、ガソリンスタンドのピンボケした映像が怖い。その詩と映像が一番良かった。
真魚八重子

真魚八重子