矢吹健を称える会

ベルベット・バズソー: 血塗られたギャラリー​の矢吹健を称える会のレビュー・感想・評価

2.5
 アートを動産としか見ていない美術商たちやら高慢で辛辣な美術評論家やら、とにかくイケスカナイ面々が、うっかり見つけた絵画の呪いでひとりひとり死んでゆく。……という怪談みたいな話なのだが、どうにも冴えない出来である。『ナイトクローラー』であれだけ魅力的なアンチヒーローを作り上げた手腕はどこへやら、みんなキャラとしての性格が中途半端&描写がカキワリみたいにスカスカで全然面白くならない。もともと画面でどうとかいうタイプじゃないだけに辛いものがある(シーンの転換直後に、いわゆるエスタブリッシング・ショットが律儀に挟まれるのも良くないと思う)。
 単純に登場人数が多すぎるという気がする。