主人公2人とも難病というまさに「難病モノ」なのだが、ふたりの病気への向き合い方がそれぞれ異なる、というのが本作の肝だと思った。序盤はリー・ゲンシーの対症療法が描かれるが、透析の傷、食事制限、シャント>>続きを読む
お話がしっちゃかめっちゃかなのは許せるのだが、ウルヴァリンが「大人の事情」以上の存在になっていない、そしてそういう存在であるがゆえに(=扱いが丁重ゆえに)たびたびギャグを阻害するので普通にダメだと思>>続きを読む
怪作である。
Princeの財団から楽曲の使用許可が下りず、音楽ドキュメンタリーなのにPrinceの曲はひとつも流れない。それはまあ仕方ないと思う。事前に知ってた。ところが、オープニングの字幕で>>続きを読む
内容が内容だけに仕方ないともいえるが、それにしたって、シリーズ中で最も鈍重な演出・画面に失望する。例えば、摎(新木優子)を巡る回想シーンは殆ど不要じゃなかろうか。不要なだけならまだしも、なぜかここだ>>続きを読む
あんずちゃんカワイイ~~。ピーピーいう小鳥が大谷育江なのはあざとさにすぎるが、これまたカワイイ~~。
かりんの繊細な表情に見入るが、なんといっても本作、ラストが良い。坂道を走って上るかりんの表情で>>続きを読む
題名が酷いな、と思ったら原作小説も同名。この著者の作品、余命宣告されまくっていて迫力がある。また、脚本家も近作は『君の膵臓を食べたい』『桜のような僕の恋人』と難病モノばかりだ。
つまり、難病モノに>>続きを読む
序盤、画角がヴィスタサイズなので「?」と思っていたら、キム・ヘスが行方不明になって数年後の描写から、シネマスコープサイズに変わる。いやまあ、こういうの、別にやっちゃダメってこたないですけど、あんまり>>続きを読む
「リアリティ・ショー」的構造の暴力性……とかあんまり関係なかった。画面が暗い。
ボクシング映画というと、役作り、つまり体形から実際の技能までの作りこみが話題になりがちだが、本作はある意味ひとつの極致ではないかと思う。
予告を見た時点では、CGか特殊メイクで肥った姿を撮影してい>>続きを読む
レース・シーンの迫力もさることながら、フェラーリ夫妻の愛憎入り混じった関係性、それを血肉化するアダム・ドライバーとペネロペ・クルスの演技が素晴らしく、このふたりがどちらかでも画面に映るシーン(つまり>>続きを読む
野暮ったい!
「ギリシャ語が喋れないていを装う」などの設定も意味がよくわからない。モーリス・ビンダーのタイトルだけは良い。
冒頭から、カメラが動く人の間を縫うようにして、主人公の移動を映す演出が多用される。これがなかなか(『朽ちないサクラ』の重苦しい演出のあとだったので)快いし、フランクフルトの街をうろつく間に画面内でい>>続きを読む
原作は、個人的にここ数年のあらゆるフィクションのなかでも非常に感銘を受けた一作だったのだが、それは「漫画というメディアだから表現できる物語」だと感じたことが大きかった。で、その映画化だ。どうなるのか>>続きを読む
杉咲花と安田顕、豊原功補。このあたりの渋い演技が見られて良いと思っていたのは序盤あたりまでで、なんか演出がどんどん全体的に鈍重になっていく。単純にミステリーとしてもかなり違和感のある作りだが、それ以>>続きを読む
コンセプト以上のものがないんじゃないか。と言いつつ、女主人がビニールハウスで使用人とたばこを吸うシーンはちょっと良かった。
ルドルフ・ヘスが会議に参加する終盤描写には違和感を覚えた。人類史上未曽>>続きを読む
主人公とヒロインの恋愛、というより両者の人間的魅力が全く描けていないので、辛いものがある。特に主人公はアホにしか見えない。
一方、近藤芳正や勝野洋、仁科貴、津田寛治といったベテランどころがなぜか出>>続きを読む
コメットさんの不在が痛すぎるが、それ以前に、オリジナルに比べて禍々しさが減じており、ただただ漠然とした復讐劇になってしまっていることが辛い。柴咲コウの意図、というか感情も中盤で早くも提示されてしまう>>続きを読む
画質も音質も脈絡もめちゃくちゃで、かなりたじろぎながら見たのだが、「漫才協会」なる団体に対する監督の愛情は伝わってくる。しかし、最後のナレーションで「劇場からTVに"ステップアップ"」とか言ってて、>>続きを読む
個人的によくやる「勝手に2本立て」で、同日公開の『あんのこと』と題名がよく似ているから、という理由で2本つづけて見たのだが、何なら題材も似ているうえに、『あんのこと』の主役は杏という名前だし、河合青>>続きを読む
河合優実が覚せい剤を打ちながら買春に及ぼうとして、相手がラリって倒れて、逃げようとしたけれどいつの間にか逮捕されていて、取り調べでいきなり佐藤二朗がヨガを始める。この序盤の一連の流れで、本作の良い点>>続きを読む
パラグライダー的なものをバイクで浮かせて襲撃する描写とか、感心してしまった。ジョージ・ミラーって毎日こんなことばかり考えてるのだろうか。
しかし序盤でアニャ・テイラー=ジョイの母親が乗馬する動きが>>続きを読む
前篇に輪をかけてサムい。アニメとしてちっとも魅力的でない。
この2作の美点というか個性があるとすれば、ミスマッチ感――つまり、奇矯なデザインのキャラクターが繰り広げるのっぺりした日常と、「世界の>>続きを読む
オラオラ系・マッド系・ふわふわ系と、いろんな系統の美少女の細やかな表情を描きわけており、見応えがある。特にアグネスタキオンは上坂すみれの抜群の巧さもあいまって興味深いキャラクターになっていると思った>>続きを読む
ところどころスタッフの声が聞こえる。その場その場で態度を変えているのかもしれないが、基本的には、「シロ派」つまり弁護側に寄っているように私には思えた。中立が理想の姿勢だとすれば、ちょっと寄りすぎ、と>>続きを読む
いや、力作だ。國村隼が素晴らしい。私が知る「柳田格之進」では描かれない、ふたりのなれそめが、良い味を出していると思う。
ただ作劇の都合上――清原果耶と関係するキャラが必要なので――原作における番頭>>続きを読む
序盤めちゃくちゃなことについて、終盤で言い訳してくる。でもその言い訳がさして面白くないので、これなら別にそのままドガチャーンって終わらせれば良かったんじゃね、と思った。中盤までには、それが許されるく>>続きを読む
カフェで出会うシーンがツカミとしてバッチリすぎる。その後も良いシーンは多い(飛行機内でのあれこれ、コアラが出てくるシーンなど)が、だんだんそれなりのロマコメに落ち着いてしまうのはいささか淋しい。
>>続きを読む
「目があうと襲ってくる」という設定から、ははーん、切り返しがキモになる映画ですね……と一人合点して見にいったら、別にそんなことはないのであった。
場合によって襲われたり襲われなかったりするのがスリ>>続きを読む
序盤から台詞で要約しまくりだし、一部キャラなんかほとんど背景が描かれないので、駄目だなあと思いながら見ていたのだが、だんだん、これはどうも……良くも悪くも、危なっかしいなと。めちゃくちゃ好意的に解釈>>続きを読む
俳優たちが実演する試合シーンは迫力がある。ただ、試合の経過が「司会による実況解説」という言語的な描写に終始する点は、違和感をおぼえずにはいられなかった。『THE FIRST SLAM DUNK』以後>>続きを読む
グイグイくるキム・ヒソンがキュートでたまらないのだが、放屁や「ハザード」など、ユ・ヘジンの特異なユーモアが終盤でほぼ活かされないのが痛い。というか、後半は個人的に好ましくない演出が多く、前半の貯金が>>続きを読む
前半がカルト教団の内側の物語(「救済」とか「闇との闘い」とか、そんなの)をひたすら垂れ流す作りで、わかりにくいうえにことさら面白くもない。やたらナレーションの主が変わるのも混乱する。
あとNetf>>続きを読む
『秒速5センチメートル』みたいな、どうかしているオブセッションの話なのに、撮影の美しさと音楽でなんか「大人の切ない恋愛」的なものに収束させようとしていて、めっちゃ違和感。絶対キモいって。そんなこんな>>続きを読む
これが本当の個人映画。冒頭に「KIRIYA PICTURES」って出てきて笑ってしまった。いや、でも、全部ひとりでやらないと、こういう変な映画は作れないなと思った。よくも悪くも変。
だって夏木マリ>>続きを読む
まあ何も期待していなかったのだが、新キャラ(らしい)2人を全く描けていないのでドラマもへったくれもない。というか、効果音と音楽とスローモーションに頼って「感動シーンっぽい場面」をやってるだけ。虚無に>>続きを読む
「タミル語版」と続けて見た。ほぼ完コピ。サイフ・アリー・カーンと奥さんとのなれそめという超どうでもいいエピソードから、最後の演出まで……で、見終わってから監督の名前見て「(オリジナルと)同じ人なのか>>続きを読む