何にも興味や情熱を持てない高校男子とリスカ繰り返し周りに気味悪がられてるクラスメイトの女子。孤独な二人が惹かれ合っていく主軸に、同じ高校の生徒たちの恋愛と友情が展開される、若者向けなのかそうでもないのか、ターゲットが不明な恋愛群像劇。今時こんな画流行らないんじゃないかと思うほどポヤポヤの画。繰り返される「死ね」「殺すぞ」と「好き」が交錯する、文学履き違えた舞台劇みたいなセリフ回し。添えられる心の声。コレが今の高校生の現実とは思えない。学制服が学ランにセーラー服でいっそ新鮮。きっとターゲットじゃないオッサンの自分には分からないんだろうなとあきらめかけた後半でやられる。間宮祥太朗と桜井日奈子がなかなかの好演を見せる主軸の二人の関係性が楽しめてきたところに急展開。時系列曖昧な脚本はズルいけど伏線はちゃんと張られてる。伏線張るための群像劇?だってそんなのズルいよ。納得は行かないが面白い。パワハラ防止とコンプライアンスの名の元にもはや言えなくなったが、昔は部下や同僚に「死ねば良いのに」「殺すぞ」「死ね」の三段活用を主人公と同じくらいカジュアルに連発してたもんだ。今のこんな未来は見えて無かったが、たった10年くらいで時代は変わるなぁ。