蛇らい

ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへの蛇らいのレビュー・感想・評価

3.4
全国でも数少ない3D上映で観た。

現実、虚構、夢、思い出がひとつの物語の中に共存しているという混沌としたプロットを生々しい映像表現で魅せる作品。

新世代の作家による新しい映画表現の解釈、映画言語・手法により語られる物語は、脳内のビジョンをそのまま出力したような鮮度の高さが怖くもあり、不思議な気分にさせる。

劇中で主人公が3Dメガネをかけるのと同時に観客もメガネをかけ、3D映像が開始されるという仕掛けは、単に体験としての新しさだけではなく、映画の起承転結をスイッチするギミックとしても用いている。

意外となんでもありの世界ではく、夢を見たときの感覚を忠実に言語化し、さらに映像に変換する能力にとても長けているなと感じた。

確実に今の世代を代表するような監督であろうと思うので、これからも注目していきたい。
蛇らい

蛇らい