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惡の華のamのレビュー・感想・評価

惡の華(2019年製作の映画)
3.1
感動的なシーンで感動的なBGMが流れる、エモいシーンで女性ボーカルのセンチな邦楽が流れる、土砂降りの中 主人公がウワーーッと叫び天を仰ぐ、駆け出すヒロインを主人公がウワーーッと叫びながら追いかけて抱きしめる、、、

あのさぁ、こういういかにも邦画的な、凡庸な演出こそ、仲村さんが最も嫌悪し軽蔑する""普通""なんじゃないんですかァ?!!?!

概ね原作に忠実でよくまとまってたとは思うけど、私の中の仲村さんが「よかったね、そうやって可もなく不可もない普通の実写化の道を選んだんだね」とせせら笑っているようで苦い気持ちになった。

かといって変に尖った演出で奇を衒われてもなんだかんだ文句を付けたくなっていただろうし、何より押見修造本人が望んだ監督であり仕上がりにも満足しているのだから私の不満なんてイチャモンでしかないのだけど。

玉城ティナの演技は仲村さんのドSで妖艶な魅力が全力で表現されててとても良かったけど、いかんせんルックスが美しすぎる。確かにロトスコープのアニメ版仲村さんはメチャクソ不評だったけどさぁ……(私はアニメ版かなり好きだったし未だに二期を待望してるけどね)
どこからどう見ても眩いばかりの端正な顔立ちで脚がほっそ長くてお人形さんみたいに洗練されてて、玉城ティナ堪能映画としては最高なんだろうけど、閉鎖的な田舎町で育ったイモっぽさが微塵も感じられない所に違和感があった。
常盤さんのパートがある程度削られるのは仕方ないとは言え、常盤さんの魅力が描き切れてないのも残念だった。

すいませんねイチャモンばっかつけて。
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