叡福寺清子

ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒の叡福寺清子のレビュー・感想・評価

3.5
『人生を受け入れ、変え、良くし、足跡を残す…。それが大切だと思う』
スティーブ・ジョブズさんのお言葉だそうです.こんばんわ三遊亭呼延灼です.
足跡が印象的な作品でした.足跡が残る,つまり一歩でも歩み始めたその瞬間に人は良き方に変わる可能性がある.もちろん悪しく変わる場合もございましょう.
しかし確実なのは歩もうとしない人達には変化は訪れない,それどころか変化を恐れるようになり,結局滅びる.それを体現したのがピーゴット卿でございました.
そのピーゴット卿が代表となる探検クラブにライオネル・フロストさんが固執する姿には違和感がありましたが,きっぷの良いアデリーナさんの説教へのネタフリだったわけですね.そのアデリーナさんもエンディングで誰かのためでなく,自分のための一歩を踏み出す姿に惚れてしまいそうになったのは内緒です.
にしても,リンクさんのキャラクターデザイン.あれはなかなか日本人には受け入れられない・・・変なキャラが登場した時に「最初は違和感あったけど,最後には可愛く見えてきましたぁ」的感想をしばしば耳にいたしますが,リンクさんには最後まで親近感を抱くことができませんでした.イエティがかっこよかった(特にエルダー)だけに本当の残念でございます.
なお,ミッシング・リンクってタイトルだけに,進化を主題としたかっちょいいレビューを見かける事がございましょう.そりゃまぁ私だってそういうの書きたかったですが,残念ながら私の脳髄では無理でございまして,せいぜい「ドードー鳥の模型が倒れたのはきっとなんかの意味がある!」ぐらいしか言えないのでございます.