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ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒のRyuのレビュー・感想・評価

3.8
ヴィクトリア朝時代のロンドン。貴族でもある探検家のライオネル・フロストは様々な伝説の生物を研究し、探し求めていた。ある時、ライオネルの元にビッグフットの情報が入る。ライバル貴族であるダンズビー卿から「ビッグフットの存在を証明できたら、お前の実力を認めて会員制クラブに入れてやろう」と約束を取り付けたライオネルはビッグフットを求めてアメリカ北西部へと赴く。そしてついにビッグフットを発見するのだが、そのビッグフットは人間の言葉を話せるのであった。ヒマラヤにいる仲間 イエティを探すべく、そのビッグフットはライオネルに頼み込み、共に伝説の地“シャングリラ”を目指す。

ストップモーション・アニメーションのスタジオ ライカによる長編作品第5作目。
ライカの作品は、以前「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」を鑑賞しており、その際にその見事なアニメーションに感動したのを覚えています。それは今作も然り。KUBOの日本雰囲気とは違い、今作は主人公が英国紳士なのもあって、西洋要素が強い雰囲気となっております。それらをストップモーションアニメで見事に表現しています。特に終盤のヒマラヤ及びシャングリラはめちゃくちゃキレイな映像でした。
ストーリーはわかりやすい冒険譚になっており、主人公と2人の仲間での冒険となります。これらの要素はKUBOとも似ていますね。
今作の主人公は探検家のおじさんとなっていますが、こいつがまぁ自分のことしか考えない奴で、そんな男がビッグフットも出会い、変わっていく物語にもなっています。こういう子供向けアニメーションにしては主人公の存在がちょっとビター目な気がしました。
第92回アカデミー賞において長編アニメ映画賞にもノミネートされて、第77回ゴールデングローブ賞ではアニメ映画賞も受賞。個人的にも楽しめましたし、批評家からも評価されているみたいですが、興行的には異例の惨敗になってしまったようです。ライカの今後の展開も楽しみなので、是非とも頑張ってもらいたいです。
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