さといも

ザ・ピーナッツバター・ファルコンのさといものネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

前半30分ながら見をしていた手は止まり画面を見ていた。
奇妙な組み合わせの2人がこれからどうなるのか?
彼らの心情を吐露するシーンでは涙が出そうになった。
いびつな形で始まったこの旅はどうなるのだろうか?
その時、彼らはどうなっているのか…?





個人的な印象だけれど、先延ばしにされてしまった印象がぬぐえなかったです。

いい話ではないんだ。
簡単に救われないでくれ、
彼らが抱えている物語は、いい感じのBGMと温かいフロリダの看板では受け止めきるものではない。

施設を逃げたダウン症の青年ザックも
盗みがバレて仲間から追われるタイラーも、
ヒーローにはなれないし、善人でもないことは本人たちが一番分かっている。

この旅はハッピーエンドにならないことは彼ら自身が一番よく分かっていた。
居場所がない彼らがなんとか前に進むために縋った物語が、「プロレスラーの学校に入る旅」だった。

学校はなかったし、ヒーローにもなれなかった。

脱走したザックは今度はもっとひどい施設に入ることになるだろう。
いいヤツではあったタイラーも、文無しでやり直すのは難しいだろう。

そんな彼らが縋るのは「フロリダで観光客向けのボートを出すこと」という物語。
でも、これでは彼らの事情は受け止めきれないはずだ。
ならば、そのように描いて欲しかった。
さといも

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