イスケ

ザ・ライダーのイスケのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ライダー(2017年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

それでも人は生きていかなければならない。
馬を安楽死させるシーンから、リリーにそのことを告げるシーンまでがとても重かった。

何かを諦めるという決断は普遍的な話です。

ただ、ブレイディが一般的なそれと違い苦しいのは、生活のほぼ全てが馬と共にあったため、道を変えるのは容易ではないこと。
そしてリリーという存在があり、自分が支えないといけないと考えているため、街から出るという選択肢も消えていることだと思うんです。

単純に「夢を諦める」という話でもないのが辛いところで、車の中で感情が溢れて涙を流した場面はいたたまれなくなりましたね…


それにしてもこういったブレイディの感情を最後まで静かな描写で描き続けたクロエ・ジャオ監督の手腕が凄いですよね。言葉で語らせずに感じ取らせるのよ。

まぁ個人的にストーリーに抑揚がないと眠くなるタイプの人間なので自分との相性の観点から点数抑えめなんですが、作品としての質は非常に高いと感じました。

一体マーベルでどんな作品を撮るんだろう…楽しみすぎます。
イスケ

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