K

ザ・ライダーのKのレビュー・感想・評価

ザ・ライダー(2017年製作の映画)
2.1
馬は本来自然の中で生きるもの。生きる上で人間を必要としていない。ましてや鞭打たれる生き方など望んでいないはず。人間の都合に振り回され、巻き込まれているだけの馬。それを対比に持ってこられた瞬間、意識が自然界における人間の害悪っぷりに向かってしまった。生殺与奪の権を握られている馬。この映画において馬と人間は全く対等でない。本来は馬にだって家族がいる。繰り返される対比は悪意のない無神経さに晒され続けているようで居心地が悪かった。次第に作品自体が善人ぶった顔をしているように見えてくる。まだドキュメンタリーの方がすんなり入ってきたかもしれない。本人役を演じる本人。演技かどうか判別のつかない妹さん。見終わって、ロデオも競馬もこの世から無くなればいいのにという気持ちになった。調教されている馬を全部逃がす結末なら、自分の気持ちは収まったのかもしれない。ウサギ。
K

K