怪我で乗馬できなくなった現代のカウボーイ。“ノマドランド”のクロエジャオ監督作。
障害のある妹や友人。母親の不在と父親との確執。
一見どん詰まりな男のライフスタイルが、なぜか穏やかに静謐に描かれる。
乗馬への情熱と、生活の為にスーパーでバイトする現実。
貧乏も怪我も未来への不安とかも全部が消えて、馬と風になる凝縮された一瞬。
タフであることを強いられる”カウボーイ”の逆説的な弱さ。守ってると思ってた人達に、守られてるのは実は自分だったり。
人がなんで車とかバイクとか、乗り物に機能以上に愛着を持つのか、ちょっとだけ分かった気がする。
やけに素人臭い演技だけど、ドキュメンタリー感あってそこが良い。
*主人公どころか、家族と友人も現実世界の本人が演じてるらしい。凄すぎるたまげた。
